車庫証明の「当たり前」が違法に?行政書士法改正と2026年の新常識

2026年の行政書士法改正で業界に変化が

もしあなたが車屋さんで、そう考えているなら、それは廃業リスクを伴う大きな勘違いかもしれません。
今、陸運局や警察署の窓口で何が起きているのか。
行政書士法改正によって、これまでの「あたりまえ」が完全に「アウト」になった実態を解説します。

本記事では、これまで慣習としてグレーゾーン・違法だった行為をあげておりますが、法改正前から法令に遵守した企業もたくさんあることをここで注意書きさせていただきます。


本来の行政書士法と「改正」による包囲網

項目 日付
衆議院可決 2025年5月30日
参議院可決 2025年6月6日
施行日 2026年1月1日

もともと行政書士法では、「行政書士でない者が、報酬を得て官公署に提出する書類を作成すること」を禁じてきました(法第19条)。

これまでは、「これは代行手数料ではなく、車両販売の事務手数料だ」という言い逃れがまかり通っていた側面があります。
しかし、近年の改正と運用強化により、「いかなる名目であっても、違法」と明文化されました。

つまり、書類作成のプロではない「無資格者」が、仕事として(お金をもらって)書類を書くこと自体が、法律の根幹を揺るがす行為として厳しく取り締まられるようになったのです。

行政書士法改正について、詳しくは総務省ホームページ

「サービスだからOK」は通用しない:報酬受領の抵触

車屋さんがよく使う「書類代行はサービス(0円)です。その代わり、納車準備費用をいただきます」というスキーム。これが今、最も危険視されています。

  • 実態の重視: 形式上の名目が「車両販売代金」や「準備費用」であっても、その業務内容に車庫証明や登録申請が含まれているなら、それは「報酬を得て業務を行った」とみなされます。
  • 違法性の判断: 行政書士法違反(非行)は、名目を変えれば逃げられるほど甘いものではありません。警察や行政は今、この「名目のすり替え」を厳格にチェックしています。

変貌する陸運局と警察署:つなぎ姿の列が消える日

かつて陸運局の窓口には、ディーラーのつなぎを着た従業員や、代行屋のスタッフが列をなしていました。
しかし、2026年に入りその光景に変化が見られ始めています。

2026年になり、各所の窓口に下記のような警告文も設置され始めたようです。
(地域や役所によって違います。)

Xより【カミーユ行政書士事務所】井上卓也様のポストを引用させて頂いております。
  • 本人申請か、行政書士か: 今、窓口で求められるのは「あなたは本人ですか? それとも正当な資格を持つ行政書士ですか?」という問いです。
  • 摘発のリスク: 無資格で申請を繰り返している事業者は、今後刑事罰として逮捕される危険性があります。

車業界だけでない

話題になっている分野でいえば、「補助金申請業務」もまた問題になっています。
補助金の申請書も【官公署に提出する書類】にあたります。

これまでコンサル等行政書士でないものが、補助金申請を代理していた行為も、「いかなる名目であっても報酬を受け取れば違法」となります。

2026年の行政書士法改正で「補助金申請が行政書士の独占業務になる!」と間違えやすいですが、
「元々違法をグレーに回避していた行為を、しっかり取り締まれるようになった」という解釈の方が正しいと思います。

補足:2024年の「紹介料(キックバック)禁止」

さらに、一昨年(2024年)には行政書士の倫理規定が改正され、「紹介料の受領・支払いの禁止」が明文化されました。

「車庫証明の依頼を提携するから、バックをくれ」という車屋さんと、「仕事をもらえるなら」と支払う行政書士。
この癒着も完全に禁止されました。
これは、不透明なお金のやり取りを排除し、消費者が適正な価格で法的サービスを受けられるようにするための大きな一歩です。

【衝撃】退職代行「モームリ」逮捕が突きつける、士業の「グレーゾーン」終焉

「紹介料をもらうのは業界の当たり前だと思っていた」 もしあなたがそう考えているなら、今回の事件は対岸の火事ではありません。退職代行サービス「モームリ」の代表等が…


まとめ

「今まで大丈夫だったから」は、法律の世界では通用しません。
無資格者による書類作成は、事業主にとっては「行政書士法違反」という刑事罰のリスクを、お客様にとっては「不適切な申請による不利益」を招きます。

これからの業界に求められるのは、小手先の言い逃れではなく、「法的に正しいプロセスを顧客に提示できる誠実さ」です。


【車販売店・事業主の皆様へ】

「今の自社の手数料設定は、法的に大丈夫だろうか?」 「行政書士と提携して、クリーンな営業体制を構築したい」

と不安な方は、専門家「行政書士」や、誰に相談していいかわからない方はお近くの「行政書士会」へご相談されることをおすすめします。

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