【衝撃】退職代行「モームリ」逮捕が突きつける、士業の「グレーゾーン」終焉
「紹介料をもらうのは業界の当たり前だと思っていた」
もしあなたがそう考えているなら、今回の事件は対岸の火事ではありません。
退職代行サービス「モームリ」の代表等が弁護士法違反(非弁行為)で逮捕されたというニュースは、これまで「慣習」という言葉で誤魔化されてきた業界の闇を一掃する、大きな転換点となります。
今回は、逮捕の経緯から「紹介料」という名の悪習がなぜ依頼者に不利益をもたらすのかを徹底解説します。

なぜ「モームリ」は逮捕されたのか? 踏み越えた「非弁」の境界線
今回の逮捕容疑は「弁護士資格がないにもかかわらず、顧客から依頼された勤務先との退職の交渉などを提携先の弁護士に斡旋(あっせん)し、紹介料を得た」という点です。
- 「使者」と「交渉」の決定的な違い:
単に「辞めます」という意思を伝えるだけなら、労働者本人の「使者」として認められる余地がありました。しかし、有給休暇の消化や未払い賃金の交渉、退職日の調整などに踏み込めば、それは弁護士にしか許されない「法律事務」となります。 - 紹介料の禁止:
弁護士法72条では、報酬を得る目的で弁護士にのみ認められている行為(法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすること)を禁止しています。
今回退職代行会社モームリの代表等が逮捕されてしまったのは、この弁護士法72条に違反して弁護士へ斡旋して報酬を得ていた疑いがあったからです。
また、弁護士法74条では、非弁行為を行う者に名義を利用させたり、これを助長する行為も禁止されています。紹介料を介した連携は、この点でも問題視される可能性があります。
斡旋を受けた弁護士側についても、弁護士職務基本規程第13条により、紹介料の授受を行うことが明確に禁止されていますので、懲戒処分等弁護士会からの処分や、最悪の場合共犯等の疑いで刑事的な責任も出てくるかと思います。
※本件は現時点では報道ベースの情報であり、最終的な刑事責任の有無は今後の捜査・裁判で判断されます。

行政書士界でも「紹介料」が完全に禁止へ
この流れは退職代行や弁護士だけではありません。
行政書士の世界でも、令和6年4月1日から行政書士職務基本規則が施行され、「紹介料(キックバック)の授受」が明確に禁止されました。
- 裏金の温床を断つ:
「仕事を紹介してくれたら、報酬の〇%をバックする」というやり取りは、かつては一部で「営業努力」という言葉で正当化されてきました。しかし、今ではこれをやれば行政処分、最悪の場合は資格剥奪に直結する「ブラックな行為」です。 - 紹介料は「逮捕」への入り口:
非弁業者(無資格者)に紹介料を払って仕事をもらう行為は、非弁行為を助長する「共同正犯」とみなされる危険性があります。今回のモームリの件も、こうした「不適切な連携」が捜査のメスを早めた一因と言えるでしょう。

なぜ「紹介料」は悪なのか? 依頼者が受ける3つの不利益
「プロ同士がつながって何が悪いの?」と思うかもしれません。しかし、紹介料が存在する現場では、依頼者の利益は常に二の次にされます。
- 費用の高騰: 業者が紹介料を払う場合、そのコストは必ず「依頼料」に上乗せされます。本来なら10万円で済む手続きが、紹介料2万円を捻出するために12万円になる。損をするのは常に依頼者です。
- 質の低下: 紹介料がある世界では、業者は「腕が良いプロ」ではなく「高いキックバックをくれるプロ」にあなたを紹介します。技術や誠実さではなく、お金の多寡で担当者が決まる。これが不利益でなくて何でしょうか。
- 責任の所在が曖昧: トラブルが起きた際、紹介した側とされた側で責任をなすりつけ合い、依頼者が置き去りにされるケースが多発します。裏でお金がつながっている関係は、プロとしての「独立性」を著しく損なわせます。
なお、全ての「紹介」が違法なわけではありません。
無償での紹介や、業務内容が明確に分離され、報酬の授受がない場合は問題にならないケースもあります。

まとめ:法を軽んじるサービスに、あなたの人生を預けますか?
「今までこうだったから」「みんなやってるから」 そんな甘い言葉は、逮捕状の前では無力です。
退職代行であれ、不動産であれ、相続であれ、「法的に正しいプロセス」を無視したサービスは、いつか必ず破綻します。
バクガ総合事務所は、コンプライアンスを最優先します。
- 紹介料は一切支払わない、受け取らない。
- 言葉遊びで法律の限界を攻めない。
- 依頼者に「真実」のリスクを伝える。
これが、私の矜持です。

【不安を抱えている方へ】
「今使おうとしているサービス、法律的に大丈夫?」 「営業先がキックバックを要求してきた。」
こういった不安がある際は、お近くの弁護士会、司法書士会、行政書士会等へ相談してください。
山口県の単位会につきましては、こちらに公式ページへのリンクを列挙しております。
※本記事は一般的な法制度の解説を目的とするもので、個別具体的な事案については必ず専門家にご相談ください。



